ある日、友達がCDを持ってきた。
「イギリスのTOE RAG STUDIOで録音したらしいよ、ミッシェル・ガン・エレファントが...」
流行に遅れがちなオレは、へー、読みにくそうなバンド名やなあ、といいながら、聴いた。
わお、高速ギター、日本版ミック・グリーン!?
いやあ、なんてったって勢いが凄い。
イギリスにいた頃、EDDIE & THE HOT RODSやWILKO JOHNSONやら、
パブロックバンドも良く観に行っていたので、
イギリス人のギターカッティングセンスは日本ではありえないなあと思っていた時期だった。
日本にこんなパブロック風なバンドがあったんや。
パブロックな感覚が日本で流行るなんて思ってもいなかった。
単純にめっちゃかっこいいな。なんて思っていた。
そうこうしているうちにメンバーの皆さんとも知り合う事が出来て、
アベ君にはいろいろ聞いた。
ピックの持ち方から、アンプの設定、ギターの事。
修理屋さんも紹介してくれたりした。
ミッシェルの後期からだったか、アベ君はマーシャルアンプを使っていた。
オレはなんだかその前のフェンダー時代の音も好きだったので、
フェンダーはもう使わないの??とか話していた。
当時、NEATBEATSは60年代初期のセルマーを使っていて、あれ、凄い音いいな、セルマー使ってみたい!!とアベ君が言っていたので、それなら、大きなライブ会場でも使えそうなセルマーの70年代の物か、WEMのアンプはどうかなあ、なんてオススメしていた。
たぶんこんな音がするはずやで、と、ミック・グリーンやDR.FEELGOODのレアなライブ音源をあげたら喜んでいた。
あー、やっぱりギタリストやなあと。
そんなアベくんも逝ってしまったのか。
ロックンロール天国行きの宅配便があるなら、
セルマーかWEMアンプを送ってあげたいなあ。