たどり着いたらいつも雨降り!!
そしてブログさん久しぶり!!
俺の学生青春時代。
俺のウォークマンにはTHE POGOがいた。
"たどり着いたらいつも雨降り"のカバーもしてた。
"NO REACTION"と"FUNKY R&R"が好きやった。
...同じ事を繰り返す。
何の進歩も見えない。
だけどあきらめきれない。
それはわかっているけど...
わ〜今もそんな感じやんけ。
ぞーっとするくらい中学生から何も変わってないやんけ。
そして、初期THE POGOにはシンちゃん(ピロウズ/ピーズ)がいた。。。
事を後から知る。
すごいなあ。しんちゃん。いつも酔っぱらってるとこしか知らないのに。
話は変わり、男の買い物は無駄ででかい方がええ。
とじいちゃんの教えの通り、遂にでかい買い物をしました。
これ、値段ではなく、大きさ。
車ほしいけど、駐車場ないし...
バイクほしいけど、置くとこないし...
という問題もよく聞きますが。
そんなもんは手に入れてから考えたらええんや!!
という具合で常日頃やってきておりますので、まあ、今回もそんなに大それた事ではないのですが、車やバイクとこれまた違って、今回の物はとにかく手がかかるわけです。
とにかく、念願の録音機材。
鉄板リバーブ。
ですが...
その1 でかい。
その2 重い。
その3 動かない。
その4 絶対に屋内配置。
その5 完全に使いこなすには、全くの無音ルームを作る必要がある。
その6 60年程前の物なのでそれなりにメンテが必要である。
それが鉄板リバーブ。
現在使われているリバーブはほとんどがデジタルで、サンプリングされた人工的なものとされています。まあ使う時の手軽さや、自由度は上がりますが、そもそもリバーブやエコーって言うのは絶対に原始的でないと、意味がないと思っております。たとえば、風呂場で鼻歌を歌うと気持ちいい。それが一番の理由です。人間的に気持ち良いわけです。
その昔、エコーチェンバーと呼ばれていた、いわゆる、音響部屋はその風呂場の原理と一緒だと言えます。スピーカーから音を出して、その反響音をマイクで拾うという簡単なシステムですが、これがまた難しい。部屋の広さから始まり、スピーカー、マイク、壁の素材...色々な要素で偶然の産物を生み出さないといけない訳です。かなり原始的ですが、アビーロード・スタジオを始め、古い名スタジオにはこういった部屋が用意されていた訳です。かのエルビス・プレスリーも録音でエコーを得るために階段で歌ったやらなんやらの話を聞きます。
とにかく、鉄板リバーブと言えばドイツ、EMT社の140というモデルが代表的。
50年代~60年代の世界のスタジオで愛用されたEMT 140はビートルズを始め、プレスリーやらストーンズ...そう、レコーディングの歴史には欠かせない名機なのです。とはいえ、その大きさ、不便さ故に、時代と共に姿を消していきますが、音質は第一級です。
畳1.5畳分くらいの大きさの鉄板に再生された音が共鳴し、その音をマイク(ギターでいうピックアップ)で拾うというこれまた原始的な方法ですが、素晴らしいの一言。
もともとオーケストラなんかを録音する際に使われたりしていたこともあり、その生音とのバランスが格別高級な訳です。
全国のライブハウス、スタジオ、カラオケBOXにもぜひこの鉄板リバーブをおすすめしたいものです。
"高級リバーブ"始めました。
という売りになります。
1993年。イギリスにいた頃。よく遊びに行ったTOE RAG STUDIO。
THE KAISERSというバンドが1STアルバムをレコーディングしている時で、見学させてもらった。
この時の体験は今の自分のエンジニア魂を確実に方向付けた。
ビンテージ機材によって一発演奏をして、それをアナログテープに録音する。
僕にとって、デジタルは便利なだけで、妥協の音であるし。本当の音を作ることは面倒くさい作業。だから、軽く作られるCDはそのうち売れなくなる。と、言い切っていたTOE-RAGのエンジニア、リアム。
20年近くたって、実際にそんな時代になってきている。
簡単に作って、簡単に聴けてしまう時代ですな。
だから、俺はなるべく、簡単に作らないようにしたい。
ラーメンを作るならダシからとりたいのだ。鶏ガラや豚骨からぐつぐつと時間をかけてスープを作りたいわけだ。
そしてリアムが紙巻きタバコのゴールデンバージニアをくわえて、紅茶を片手にゴソゴソといじっていたのがそのまさに鉄板リバーブ。
世界で一番のリバーブマシンだ、言いながら、そのリバーブがTHE KAISERSのミックスで使われた瞬間に、自分の人生において必ず手に入れるリストに入っていた。
スタジオの機材を英国で決めるなら、自分が普通にレコードを聴く環境もそうでなくてはいけない、と思い、最近QUAD IIというビンテージの真空管アンプに換えた。
QUAD IIは英国アンプの名機として、今でもオーディオマニアには人気があるアンプ。
KT66というパワー管、整流管にGZ32、プリ管にEF86という、これぞイギリスという音。
ビートルズのモノラルのオリジナル盤をそれぞれ聴いてみる。
なんじゃ、こりゃ。
なんじゃ、この音圧とこの中音が突出した感じ。
やばすぎる。あ〜やばい。
ストーンズも聴いてみる。
やばすぎる。あ〜やばい。
BIG THREE、SEARCHERS、KINKS、THEM、PRETTY THINGS、MUDDY WATERS、JOHN LEE HOOKER、JIMMIE ROGERS、LITTLE WALTER...
すべてのレコードが生き返った感じがして、一日中レコードを聴いて終えた日があった。
先日、そんなレコードの話でGOING UNDER GROUNDの松本くんと盛りあがった。
前にGRAND-FROG STUDIOのコンピレーション企画としてBO DIDDLEY TRIBUTE CDを出したのですが、それに参加してもらっている曽我部くんのワンマンバンドスタイルの"MONA"の音に感動してもらえたようで、そのうち、スタジオに来てもらって、みんなで遊ぼうぜ。という事になった。
KINKSみたいな、あの不良の音で遊ぼーや!!って。
そうやって、心が膨らむ音をこれからも開発していこうやないかい!!
あ〜心の満腹感。
ココ壱で調子に乗ってトッピング多め、& 大盛り、その前にコーラを飲んでしまっていて、もう大変だ!!という感じでもあるな〜。
男の買い物その1。朝からピンポンって鳴って、お届物で〜す、と鉄板リバーブ。約200kgの体重。身長2m超え。ウエスト120cm。心折れかけたが、汗だくで搬入。回路図を取り寄せて、電源やらを制作して、稼働開始。現在プロデュース中のメルシーズに使用してみる。やっぱりめっちゃええやん!!
とりあえず大きすぎて全て写らず。
男の買い物その2。英国紳士の身だしなみ。ジェームスボンドのリビングにもあるはずの音艶セクシーなQUAD。シルバーグレーはロンドンの曇り空か。ぶっきらぼうな全てむきだしの面構えが、小雨降る中、俺は傘はささない主義だ、と言っているようだ。かっちょいい〜!!
男の買い物その3。ジローラモが高いネクタイピンを買うなら、俺は迷わず数万円はたいて購入するぜ(実際のところかなり迷ったのだが)。ザ・レコード。THE BEACH BOYSの1STシングル。インディー時代の貴重盤。その名もずばりSURFIN'。
男の買い物その4。THE POGOのキャプテン・レコード集。
VOCALのリョータくんは知り合いだけど、決して、「CD頂戴!!」とかは言いたくない。
これは、ぜひ買わせていただきたい、と言いたい。
なぜなら、中学の思い出は「タダ」なんかで片付けたくないからだ。
"あの時はよかったなんて そんなに人生やってない"
男の買い物その5。17年前に買ってから、ずっと聴いている一枚。3歳の時から使っているボロボロの青いタオルケットと同じくらいの気持ちが込められている。男ならきっと分かるこの一枚。