北海道に渡ったと思いきや、既に関西シリーズ。旅の行く先に方向はないのです。スープカレーを堪能した後、茶店でコーヒーをしばく。何杯もおかわりした後、一行は苫小牧へ。目指すは天竺!!いつもそんな気分で車に乗り込むようにしている。オレは子供の頃、午後から放映される、再放送の西遊記と特捜最前線で育った男。タレサンにトレンチコートの襟をたてて、世の中の不条理に疑問を抱きながら、天竺を目指す夢を持つややこしい子供だった。苫小牧ー名古屋間の東日本フェリーは久しぶりだ。昔はツアーで頻繁に色んなフェリーを使い、どんちゃん騒ぎしたり、ちょっと悪いことしたり、まあ、派手に豪華クルーズを楽しんでいた。久々に乗り込んだのが東日本フェリー「きそ」号。リニューアルしたのか、えらい綺麗になっていた。長距離フェリーには元々レストランやミニシアター、バーやゲームセンター、大浴場にサウナ、おみやげ売り場、大体なんでもあるが、やたらお洒落に改装されていた。そんなフェリーで遭遇。たまたま、そこには怒髪天のメンバーの姿があった。増子さんは既に寝台の上で酔っぱらっていて、北海道の地ビールをオレに差し出した。ぬるくても美味いビールだ!!とビーフジャーキーと共にご馳走になる。そして怒髪天メンバーと午後7時から開催されたトリオ・デジャネイロというジャズ・バンドのショウを観る。リーダーであろうドラムの人がMCでバンドの名前の由来は「リオ・デジャネイロ」から来ていて、あんまり好評ではないと言っていた。確かにそんな気がする。白髪の性格の良さそうなダジャレ好きなオジサンぽかったので、きっと文字に書くと「トリオでジャーンと音色!!」とか本当は言いたかったんだろうと想像する。なんだか微笑ましい。お客さんの層を考えてか、ジャズスタンダードやキューバ、ラテン系、日本の名POPS等を演奏。居酒屋状態のセットリストが終わる頃、日本酒、鬼殺しなんかでガンガンに酔っぱらってしまった様なオジサンからアンコールがかかる。オジサンは演歌ショーばりの「よー、日本一!!」的な煽りなのに、「TAKE FIVE」をリクエストしていた。なんなんだ、あのオジサンは(笑)。苫小牧-名古屋間はとてつもなく長い。船内2泊。38時間の旅。マグロ漁船は大変だろーなあと勝手に心配する。そんな長時間にも関わらず、おじーちゃん、おばーちゃんの団体はオレ達より全然元気だった。ピラフやらうどんやらを大量に注文していた。ジャズ・ショウを観た後、MR.LAWDYとゲームセンターに行き、車のゲームをした。1勝1敗。GTRはさすがに速かったが、トレノはやたら遅かった。ビールと船の揺れが重なり酔っぱらう、で、睡魔が襲ってきたので、MY BED(B寝台)に戻る。いわゆるカプセルホテルみたいなベッド。閉所恐怖症の方は多分NGだが、オレはとても気分が落ち着く。押し入れにはいる感じなのだ。読書用の網棚がひとつ。読書灯がひとつ。コンセントがひとつ。読みかけの筒井康隆を開こうとしたが到底無理。次の日の夕方4時まで寝る。起きても海。携帯圏外。異常に買い込んだカップラーメンとパンの山の処理に入る。やきそば、カップヌードル、ジャムマーガリン、あんぱん、ビーフジャーキー、野菜ジュース...一気に食べて気持ち悪くなる。広い場所を求めてロビーに出るとSHALLOWとROYALが雑談中。数十分後、焼酎を摂取していたROYALが異常に泥酔して沈没。あとから来たLAWDYも焼酎摂取後、誰もいないロビーで続いて沈没。暇になったオレはまたゲームセンターへ。夜通し麻雀ゲームに没頭する。対戦相手の女の子(あくまでコンピューター)を脱がせたいばかりに3千円ばかりを費やした。気分は麻雀放浪記。なんとか最後まで勝ちすすみ、ゲーム終了。勝利感に包まれているその時、最後まで勝ち進んだので特別なオプションがあるよ!!という画面が出てくる。それは虫メガネツールでその女の子のヌード(あくまでコンピューター)をアップで見れるという敗北感たっぷりの賞品。なんとも言えない虚しさと共にMY BED(B寝台)へ戻る。前日たっぷり寝たためか、凄い勢いで文庫本を一冊読破。ついでにゴルゴ13も読んでしまう。まもなくフェリーはゆっくりと名古屋港に入り、和歌山まで高速を飛ばす。波の上にいたせいか、体がずっと揺れている。車内で地上で。ステージで。揺れながらライブをこなす。ここは日本か、カストロ・キューバか!?コーヒー・ルンバでオレは今も揺れている。