のが誕生日。もうすぐ34歳ですか。まあ、無茶をしながらも、のらりくらりとよくやってこれているものですが、あいかわらず夢いっぱいの少年でいたいと思う今日この頃。誕生日がくるのはやはりハッピー!!ということにしておこう。先日、なぜか「HAPPY BIRTHDAY!!」と箱に大きく書かれた郵便物が届きました。差出人はナッシュビルのあるおじさんで、その昔、アメリカで出会ったレコードコレクターの人です。知り合って10年くらいで、今でもちょこちょこ交流があって、オレは日本盤を探してあげたりして、彼はこちらのほしいレコードを探してくれたりする仲です。彼のおかげでOLYMP
ICSやIKE & TINA TURNERの初期のレコードやレアなロカビリーのシングルをかなり送ってもらった。日本では到底買えないくらいの安い値段なので、ちょっと悪いなあと思い、去年、GENE VINCENTのシングル盤を送った。GENE VINCENTの日本のシングル盤はとてつもなく高く、今ではほとんど見かけない。1枚10万円とかするのもあるみたい。彼は本当にずっと探していて、オレは2枚持っていたのです。実際どうしようか、かなり迷いましたが、そこは男です。太っ腹でプレゼント。で、どうやら、お返しという感じでプレゼントを送ってくれた模様。で、箱を開けば、な、な、なんと、RCAのリボン・マイクが入っていた。これはビックリ。嬉しさのあまりすぐに電話したら、彼は寝ていた様でめちゃめちゃテンションが低かった(笑)。RCAのリボンマイクって何よ!?って感じですが、RCAという会社が作っていた50〜60年代のマイクです。中華料理でいうと、アワビやフカヒレみたいなもんです。超高価で、普通に買うと値段は数十万するので到底手は出せない!!。マニアックな話ですが、通常、ライブハウスやカラオケで使われているマイクはダイナミック・マイクと言って、作りも頑丈なんですが、リボン・マイクは音圧や風圧にとても弱く、マイクを口につけて歌ったりすると壊れやすくて、とてもデリケート。だけど、自然な空気感は抜群です。ビートルズとかのBBCセッションなんかでもSTCのリボンマイクが使われていて、臨場感と空気感はとても素晴らしいものです。使い方が難しいのもあって、まあ、今のレコーディングではあんまり使わなくなったみたいですが。RCAのリボンマイクはその昔、エルビスを始め、カントリーやジャズの名盤を作るのに大活躍したマイクの一つだからオレはもう大感激なんですね。で、よくよく聞くと、彼のお父さんはその昔、有名なマイク技師さんで一時期ナッシュビルのRCAスタジオのメンテナンスの仕事をしていたらしく、家に何本かマイクや部品が眠っていたそうです。つまりRCAで使われたかもしれない一品!?。エルビスが使ったかもしれない一品!?。そのお父さんはエルビスにも会ったことがあるらしくて、写真のコピーが同封されていた。RCAはレコード会社でも有名でエルビスがSUNレコードの後に移籍した会社。うわー、エルビスがどんな人かとても聞きたかった!!!が、すでにお父さんは他界したそうで、めちゃめちゃ残念です。親父さんは一切そういう事は家庭では言わなかったそうで、倉庫で写真が出てきたときは家族みんなびっくりしたそう。「これってそっくりさん!?」みたいな感じで。値段で言うとGENE VINCENTのシングルと全然釣り合わないけど大丈夫!?と心配だったけど、スタジオを作ろうとしている話をしたら、マイクを贈ろう!!と思ったみたいです。手紙の最後に「このマイクでロックンロールを続けておくれ!!と、エルビスも思っているはずだ」と書かれていていたく感動いたしました。こうしてGRAND-FROG STUDIOはカエルに成長していくのです。