更新するん久しぶりですやん。
ライブがなくても色々やってまして、はい。
はよ更新してくれの声もあり、富士山どうなってんの?の声もあり。
色々有りすぎて色々ネタはあるんですが、まず富士山ネタをクリアしないと次にいけませんもんね。はい。
もう昔話気分なんですが(笑)
富士山はもう先月の話か...
リクエストにお答えして。。。
というか、富士山登るんです、とか登ったとか、っていう人が結構いるもんで、富士山ブームなんですかね。
登ってしまった後だから正直に言います。
登った理由はこのふたつ。
1.「そこに山があるから」
2.「自分を見つめなおすのさ」
っていうのはウソです。
理由は
「酒が入っている時に誘われて調子に乗った」
「ライブで登る宣言してしまった」の二つです。
それがなければ絶対登ってへんなあ。
ツアー行く高速の途中、車の中から富士山何回も見たけど、あんなんでかすぎるもん!!
で、一人でつらい思いは嫌なので、今回、強制的にバンドメンバー全員を連れていくことにしました。どうせ登るなら頂上でリーゼントで革ジャンで写真とろうぜ!!って事になった訳です。目的に面白さは必要です。と、決まったところで、登るなら準備が必要なんで、色々調べる訳ですが、調べていくうちに疑問が出てきます。
富士山登頂を経験した人のホームページを見たり、話を聞くと、ワクワクドキドキというよりヒヤヒヤ感の方が多いのです。
気をつけろ!!的な注意事項がたくさん出てくる訳です。
そんなんおかしいやん。今や経験者となったオレはもっと登りたくさせんとあかんのや!!と思いました。
これから登ろうとする人に向けて。
これがオレなりのラップ。
あ、それジャリズムか。
あ、違う。オレなりの注意事項か。
1.革ジャンでも登れます(但しオススメはしません)。スーツで登った人もいるようです。エンジニアブーツの仲間もいました。
2.登山者にリーゼントの人はあまりいませんが(頂上付近は凄い風なのでリーゼントをしていてもすぐに乱れます)、リーゼントをしていると外国人登山者に「ロックンロール!!」と励ましの声をかけられます。
3.経済的エコにいきたいなら飲食物しっかり持参。そのかわり体力を消耗します。
4.リッチ気分にいきたいならお金をたくさん持参。そのかわり経済力を消耗します。
5.勝俣州和さんに会えるかもしれません(今回途中ですれ違いました)。
6.高山病対策には下山時に何を食べたいとか想像を膨らませばいいかもです。
7.たいそうなカメラを持っていく時は使い方を知っておくべきです。
8.3000m近くでお酒を飲むと少量で酔うことが出来ます。
9.なんだかんだと気合いです。
で、ここからは実際の登頂記。
とても人間的な登頂記です。
これは夢か現実か。
登山当日、朝8時に出発。
ニートビーツ・チームは前日ライブ、睡眠不足もあり、なかなかいい感じの疲労感。
山をなめるな!!の声が聞こえてきそうである。
まずは5合目まで車で向かい、1時間程山の空気になれた我らが一行。
いきなり、登山口の手前の乗馬屋さんから「乗っていかないかい?」の呼び込み。
6合目付近まで行けるらしいが、安くはない料金。高級キャバクラ店並みである。
うーん、富士山の歌舞伎町みたいやなと誘惑に負けそうになりながら歩き出す。
一行は全員素人。ペースも何も分からず歩く。5分歩いてはタバコ休憩。
登山ではなくピクニックになっている。6合目に行くまではそんなに急な所がなく、みんな余裕の表情。と思いきや、6合目からはああ.........山だ........やっぱりか。
ゆっくり行けばええやんかと思っていたが、宿泊する山小屋が18時以降につくと食事抜きらしいという情報が入り、ペースを上げる。
8合目まではただ「オレのゴハン...」と心の中で叫びつつ登る。
人間は強いもんです。
ただ一食のゴハンにつられて3000m付近まで登ってしまう。
息を切らしながらやっと食事にありつけたオレ達。
腹がへっては戦ができぬ、という事で、さあ、たらふく食べようと思った瞬間、出されたお膳のゴハンの少なさに戸惑う。
え、結構ええ金はろてるのに...その辺のフランス料理より少ないやんか。。。
で、「え、これだけ?」とみんな言い出す。山の上ではみんな正直者だ。ゴハンだけを夢見て登ってきたんだ。当然の権利だといわんばかり。店員さんに冷静に「はい、それだけです」と対応を返されて、仕方なくカップラーメンを別注文(600円也)。水はちなみに500円也。山の上やから高いんはしょーがないかと心をしずめる。しかし、これやったらガソリンってまだまだ安いやん、とか思ってしまう。
そんな事を考えつつ仮眠。
焼肉屋に行く夢を見た。
近所の叙々苑だった。
デザートに抹茶のアイスクリームを選んだ瞬間に目が覚める。
その夢の間にマネークリップに挟んだお金を布団の横に落としている事をオレはこの時は知る由もなかった。仮眠後、頂上アタック。深夜1時前くらいに出発する。次なる目的にもうゴハンはない。ゴハンの夢はもうひとかけらもないのだ。目的を変えるしかない。という訳で「革ジャンリーゼント後来光頂上アタック作戦」に切り替えて出発。土と岩のみの道に足をとられてなかなか進まない。カメラマンで同行したシバエリが途中で高山病でダウン。遂にきたか。ここからが山の辛さか...と一行は無口のまま暗い登山道をヘッドライトだけで照らしながらただひたすら登る。しかしペースの分からないオレ達。予定より1時間以上早く9合目付近まで来てしまった。最後の山小屋で休憩をとろうとした瞬間、オレは自分の所持金が600円しかない事に気づく。げ、げ、お金落として来てるやん!!道中落としたならきっとみつからへんなあ、と嘆くのも束の間。既に注文してしまったコーヒーが500円。オレは100円の男になってしまったのだ。富士山9合目で所持金100円。みんな余裕があれば体験してほしい。100円というのはとても心細い。下の世界で所持金100円っていうのも結構心細いが、地上3000m以上の地点で所持金100円っていうのはめちゃめちゃ心細い。オレ、ここ来る途中でお金落として今100円しか持ってへんねん〜この辺100円ショップないかなあ〜とか言ったら、ここで休憩しているこの疲れ果てた人達は笑ってくれるやろか??と芸人魂を燃やしてみたが、オレは芸人ではないことに気づく。と、同時にリュックに一本の水も残っていない事に気づく。しょうがなく、ごめん。1000円くらいでええから金貸してくれへん?と仲間に頼む。富士山の9合目で借金を申し込んだ人間はオレくらいだと思う。疲れきっているだけにそのお願いする表情はかなりリアルやったと思う。所持金もなく暇なので、休憩を早めに切り上げ、ラストスパート。案の定、頂上に早く着きすぎてしまう。後来光まであと1時間。冬の台風の様な突風の中を待ち続ける。そしてようやく...10分?5分?...束の間の後来光の瞬間。これは感動した。さすがに感動した。気分は小泉元首相だ。5分のために半日をかけて来た。ライブみたいなもんだ。30分の演奏のために1日かけて移動することもあるしね。で、さあ、写真撮影するで!!と、シバエリから預かったカメラのバッグを開けてみると、....そんなん撮り方分かりっこないです...という堂々としたカメラ。で、横でMR.LAWDYが出してきたのは使い捨てカメラ...4人のアー写撮影は無事(な訳ないやろ!?)に敢行。突風故にリーゼントはもうそこには無く、あとはもう最後に置いておいた最高の表情を出す。(しかし現像後はなぜか苦痛の表情しか写し出されていない)
あー、しかしなんだかんだと無事に登頂は終わったんや。でもオレにはまだ夢があるねん!!。それは下山途中に落としたお金を発見する事だ。注意深く下山道を降りていく。途中に無ければあとは宿泊した山小屋のみだ。遂に山小屋に到着し、お金を落としたかもしれないと言うと、大勢の人がやって来て一緒に探し始めてくれた。オレはもうめちゃめちゃ疲れきっていて、探す作業すら億劫だった。みんなに探してもらって悪いなあという気持ちもあり、もういいですわ。今からゲームしまーす。たいした金額とちがうんで見つけた人にあげまーす!!。と太っ腹で言った。そして、みんなが一層真剣に探し出した瞬間、オレ自身が見つけてしまったのだ。あ、すいません。見つけてしもた。。。気まずい雰囲気のまま、お詫びにそこで水を一本購入した。乾いた喉に水を流し込む。嗚呼、富士山の夢は全て達成されたのだ。空を仰ぐ。そして心の中で愛を叫ぶ。
オレはもう100円の男ではない!!と....